【インタビュー特集】「子育てと仕事、そして不動産経営」
こんにちは、大家さんを応援する編集部です。
今回は、都内にアパートを1棟(8室)所有する、30代前半・既婚の女性大家さんにインタビューしました。正社員として働きながら、初めての不動産投資に挑戦し、「将来は物件を少しずつ増やしていきたい」と語る彼女。
お仕事は食品会社で営業支援の事務職。ご主人は自営業でSE歴8年目。夫婦ともに忙しく働きながら、家計は「別財布」で管理し、お互いのキャリアを尊重しています。
「将来的には子どもが2人ほしい」と考えており、育休は取りつつも仕事は継続予定。その理由について、「夫が自営業なので、もしもの時や子育て期の収入減にも備えたい」と話します。
今回は、そんな“現実的な視点”を持つ彼女に、不動産投資を始めてから感じた「初心者だからこそ注意すべきポイント3つ」を伺いました。
■ プロフィール
- 年齢:30代前半(既婚)
- 職業:食品会社勤務(営業支援・事務職/正社員)
- 家族構成:夫(SE・自営業)、将来は子ども2人を希望
- 所有物件:1棟(都内アパート・8室)
- 購入経緯:不動産業者の紹介で、良い物件を紹介され購入
- 投資目的:将来の子育て・生活安定のため
- 家計管理:夫婦別財布、収入も別々に運用
- 今後の目標:もう1〜2棟増やして、将来に備えたい
▶︎ ポイント1:「買ったあとに“放っておく”のが一番危険」
編集部: 最初に伺いたいのですが、不動産を買ってから「想像と違った」と感じたことってありますか?
大家さん: ありますね…。一番は「買って終わりじゃない」ってことです。実は最初、ちょっと“投資っぽく”考えていて、「物件さえ良ければ、あとは自動的に回る」ってどこかで思っていたんです。
でも、募集図面の確認とか、空室の広告戦略とか、ちょっとした修繕連絡とか、思っていたより“地味だけど重要な確認”が多くて…。
編集部: そうですよね。不動産は「実物資産」なので、意外と“運営”が多い。
大家さん: そうなんです。でも仕事があると、どうしても不動産のことは“後回し”にしてしまいがちで…。
最初、1室だけ空室が出たときも、私は「管理会社に任せてるから大丈夫」と思っていたら、2ヶ月以上決まらなかったんです。あとから担当さんと話したら、「もう少し写真を変えた方がいい」とか、「賃料を500円下げれば反響が倍になる」って言われて、“こちらから働きかける”のも大事なんだなって初めて気づきました。
💡 アドバイス: 管理会社に任せきりにせず、“オーナーとして一歩関わる姿勢”が空室対策や運営の質を左右します。
▶︎ ポイント2:「“生活の余裕”と“投資のバランス”を常に考える」
編集部: 生活と不動産、両立してみて感じたことはありますか?
大家さん: たくさんあります(笑)。特に「お金のバランス感覚」って大事だなと思いました。
例えば、私たち夫婦は収入も貯金も別々にしてるんですが、物件購入のときは私名義のローンですし、頭金も私の貯金から出しました。もちろん、自分で決めたことなので納得してますけど、やっぱりローン返済や修繕費を自分でカバーする責任感はずっしりきます。
編集部: 確かに、子どもができたときや育休中のキャッシュフローが気になりますよね。
大家さん: そうなんです。だから、投資にお金を回すのも大事だけど、「生活に余裕がなくならないように」っていう感覚は常に持っておくべきだと思いました。
将来的には子どもも2人ほしいと思ってますし、自営業の夫の収入が不安定になることも想定して、私は育休明けも仕事を続ける予定です。それと並行して、不動産収入も安定させられたら、もっと安心できるなって。
💡 アドバイス: 不動産投資は「生活を犠牲にしない」「家庭設計と並行させる」視点を忘れずに。
▶︎ ポイント3:「信頼できる不動産会社&管理会社を選ぶのが“すべての土台”」
編集部: 初めての物件は、不動産会社の紹介で購入されたそうですね。
大家さん: はい。最初は「自分で探すのは難しそう」と思って、知人の紹介で信頼できそうな不動産業者さんを訪ねました。
結果的に…すごく良かったです。紹介されたアパートは立地も条件もよくて、現在も満室をキープできています。物件選びは「人選び」から始まってたんだなって思います。
編集部: 管理会社もその業者さんの紹介だったのですか?
大家さん: そうです。でも、契約前にしっかり面談して、どんな空室対策をしてくれるか、入居者対応の体制、修繕の報告フローなども確認しました。
正直、“家賃管理してくれるだけ”と思ってたら大間違いで(笑)、クレーム処理や原状回復の提案、募集タイミングのアドバイスなど、信頼できる管理会社さんとの連携がすごく大事でした。
💡 アドバイス: 物件よりも「人選」が大事。不動産会社・管理会社との信頼関係が、安定経営の基盤になります。
■ 将来に向けて:「小さく始めて、丁寧に積み上げる」
最後に、今後の展望について伺ってみました。
大家さん: 今はまだ始めたばかりなので、すごく慎重です。でも、将来的にはもう1棟、できれば駅から近い区分か、小規模なマンションを持てたらいいなと思っています。
無理に拡大するつもりはなくて、自分の生活と仕事を守りながら、少しずつ育てていく感じです。
「仕事も家庭も、全部が“安定”じゃなくていい。ただ、何かひとつでも“自分で育てた収入の柱”があると心が強くなる」って最近思うようになりました。
不動産ってそういう可能性がある資産だなと、実感しています。
■ まとめ:「初心者大家さん」が最初に気をつけたいベスト3
- 買って終わりにしない。“運営”の視点を持とう
- 投資と生活は一体。無理のないバランス設計を
- 人選がすべて。不動産会社と管理会社は慎重に選ぶ
📝 編集スタッフより
今回インタビューさせていただいた大家さんのように、「家庭」「仕事」「未来への備え」すべてを両立しながら、小さな一歩を積み上げていく女性が、今とても増えています。
無理に拡大せず、地に足のついた形で賃貸経営を考えたい方にとって、今回の内容が少しでもヒントになれば幸いです。