【大家さん必読】不動産投資家が守るべき10カ条(8)信頼を築き、空室を防ぐためのコミュニケーション術
こんにちは、不動産オーナー・投資家の皆さん!
賃貸経営において、収益の安定性を大きく左右するのが「入居者対応」です。どんなに立地が良くても、設備が充実していても、「この大家さんとは付き合いたくない」と思われてしまったら、入居者は長く住んでくれません。
実際、退去理由の上位には「家主の対応が悪い」「管理が雑」といった人間関係に起因する不満が含まれています。
今回は、大家さん必読「第8条:入居者対応は『早く・誠実に』」をテーマに、トラブルを未然に防ぎ、長期入居につなげるための心構えと実践ポイントをわかりやすくお伝えします。
1. なぜ「早く・誠実な対応」が重要なのか?
① 入居者は「対応の速さ」で管理レベルを判断している
エアコンが壊れた、給湯器がおかしい、隣人がうるさい、、、
入居者からの連絡が入った時、対応のスピード=信頼度だと考えられています。
「すぐに連絡をくれた」「翌日には業者を手配してくれた」
こうした行動一つひとつが、「この物件はちゃんと管理されている」と安心感を生み、長期入居につながる要因となります。
逆に、「何度連絡しても返事が遅い」「結局何も対応してくれなかった」と感じさせてしまうと、次の更新のタイミングで退去を決意されるリスクが一気に高まります。
② 不誠実な対応は“拡散”される時代に
今の時代、入居者が不満をSNSや口コミサイトに書き込むことは珍しくありません。
「ここの大家は対応が遅い」「設備が壊れても放置」、、、
そんなレビューが広まれば、新たな入居者の獲得にも悪影響を与えます。
誠実な対応をしていれば、「ここの大家さんはちゃんとしてる」「すぐに連絡をくれた」と、逆に好印象が広まり、空室対策にもつながります。
2. 具体的な入居者対応のポイント
① クレーム対応は“初動が9割”
クレームが来たら、即レスポンスが基本です。
「ご連絡ありがとうございます。状況を確認し、〇日以内に対応いたします」と、まず“リアクション”を返すことが大切です。
この一言があるだけで、入居者は「ちゃんと聞いてもらえた」と安心します。対応が遅れても、経過報告をこまめに入れるだけで信頼は保たれます。
② 「誠実さ」は言葉と行動の一貫性
入居者対応において最も大切なのは、「うそをつかない」「言ったことは守る」という基本的な誠実さです。
- 「明日までに確認します」と言ったら、必ず明日中に連絡する
- 「〇日に修理に伺います」と約束したら、業者の手配を確実に行う
- 対応が遅れるときは、事前に丁寧な説明をする
これらの積み重ねが、入居者との信頼関係をつくる土台になります。
③ 感情的なやりとりを避け、冷静に対処
クレームが感情的な内容だったとしても、大家は冷静さを保つことが求められます。
「そんなのあなたのせいでしょう」「それは常識外れです」などと返してしまえば、対立が深まり、問題がこじれるだけです。
たとえ入居者の要求が過剰だと感じても、まずは相手の話をきちんと聞き、丁寧に事実確認を行った上で、対応可否を冷静に伝えることが大切です。
④ 記録を残すクセをつける
入居者対応を行う際には、やりとりを記録に残しておくことがトラブル防止につながります。
- クレームの内容
- いつ・何を・どう対応したか
- 修繕の依頼日・完了日
- 電話やメールの内容
万一、後日トラブルになった場合でも、「このように対応しました」という記録があることで、客観的に判断してもらえる材料になります。
3. 長期入居に結びつく「プラスの対応」とは?
「トラブルに対応する」のは当然として、さらに一歩踏み込んだ「プラスの対応」を心がけることで、入居者の満足度が一段と上がります。
✅ たとえば…
- 退去予告があった際、「ご入居いただきありがとうございました」と一言添える
- 共用部の掃除が行き届いているとき、「いつも綺麗に使っていただきありがとうございます」と掲示する
- 冬前に「凍結防止のお願い」、夏前に「エアコンの清掃案内」など、季節ごとの気配りをする
こうした小さな気配りが、「この物件はちゃんとした大家さんが見てくれている」と感じさせ、退去防止にもつながるのです。
4. 管理会社任せにせず、関心を持ち続ける
管理会社を入れているからといって、「全部任せているから大丈夫」と関心を持たないのはNGです。管理会社はあくまで代行機関。対応の質を決めるのは、オーナーの方針と意識です。
- 管理会社に「対応履歴の報告」を求める
- 定期的に入居者アンケートを実施する
- 月1回、問い合わせ内容の傾向を分析する
といったように、オーナー自らが入居者の声に耳を傾ける姿勢が大切です。
✅ この記事のまとめ
- 入居者対応は、トラブルの有無ではなく「対応の早さと誠実さ」で評価される
- 対応が遅れたり、誠実さを欠くと、退去リスクや悪評リスクが高まる
- クレーム対応は“初動”と“経過報告”がカギ。返事を早く、内容は丁寧に
- 感情的にならず、冷静かつ事実ベースで対応する姿勢が信頼を生む
- 対応の記録は必ず残すことで、トラブル予防になる
- プラスαの気遣いや季節ごとの配慮が、長期入居につながる
- 管理会社任せにせず、オーナーとして“入居者の声に関心を持つ”姿勢が経営の質を高める
「問題が起きてから動く」ではなく、「常に見守っている姿勢」を伝えることが、賃貸経営成功の秘訣です。小さな誠実さの積み重ねが、信頼を生み、退去を防ぎ、物件の収益力を高めてくれます。
今日からできる、小さな一歩。
あなたの物件も、入居者に愛される物件へと育てていきましょう!🏡✨