修繕・リフォームは「◯◯探し」をやめると楽になる

こんにちは、大家さん応援隊スタッフです。
2月のテーマは、空室・修繕・管理など「判断が揺れやすい場面」で、迷わないための整え方を扱っています。

前回は 空室 の話でした。
今回は、相談がとても多いテーマ”修繕・リフォーム”です。

 

修繕やリフォームの相談で多いのは、こういう悩みです。

「これ、やった方がいいですか?」
「やるなら、どこまでやるべきですか?」
「相見積を取ったけど、結局どれが正解か分からない」

ここで疲れてしまう原因は、だいたい一つです。
正解”を当てにいこうとしていること。

でも賃貸経営の修繕は、テストの問題ではありません。
“正解”が一つに決まっているわけではない。
だからこそ先に整えるべきは、工事内容ではなく、判断軸です。

 

判断軸は、まず次の4つに分けると整理しやすくなります。

1)安全性(放置すると事故・トラブルにつながる)
給排水、電気、ガス、外壁の危険箇所など。
ここは迷いません。「やる」が基本です。

2)入居維持(住み続けてもらうため)
設備の故障、生活に支障が出る不具合。
退去リスクを下げる意味で、早めに整える価値があります。

3)募集力(空室を埋めるため)
写真映え、印象、競合に負けない最低ライン。
ただし“盛る”より、物件の強みを伸ばす発想が重要です。

4)出口(長期保有/売却/承継)
今後どうしたい物件なのか。
ここが曖昧だと、工事の判断もブレます。

 

修繕の迷いは、結局「どの目的でやるのか」が曖昧なときに増えます。
だから、先に目的を決める。
これだけで、正解探しの苦しさが減っていきます。

次に大事なのは、修繕を“3分類”することです。
これも、迷いを減らす効き目が強いです。

  • 必須(やらないと損が大きい)
  • 先送り可(今すぐでなくてもよい)
  • 投資(回収や価値向上を狙う)

たとえば、雨漏りの兆候は「必須」です。
壁紙の好みは「投資」か「先送り可」になることが多い。
この分類ができると、見積書を見てもブレません。

そして、相見積より先に整えたいのが「質問の仕方」です。
同じ工事でも、頼み方が曖昧だと提案はバラバラになります。

 

おすすめは、最初にこう伝えることです。

「目的は○○です。今回の優先順位は、
1)安全性
2)入居維持 」です

「予算は上限○○、ただし必須は別枠で検討します」

「今回は“投資”ではなく“必須の整備”として考えています」

これだけで、業者側の提案の質が変わります。
相見積は、目的が揃ってから取ると“比較”になり、迷いが減ります。

修繕・リフォームで一番避けたいのは、
不安からの“まとめ買い”です。

あれもこれも直して、見た目はきれいになる。
でも回収できず、次の判断が苦しくなる。
これは、物件を良くしたい気持ちが強い人ほど陥りやすい落とし穴です。

2026年にやることは、勢いで工事を増やす年ではありません。

“判断軸を整えて、必要なところにだけお金を使える年”

にしましょう。

最後に、次の一手をひとつ。
10分でできます。

お持ちの物件の修繕を、今日の4つの目的で見直してみてください。
「安全性」
「入居維持」
「募集力」
「出口」
いま気になっている工事が、どれに当たるかメモするだけで十分です。

目的が見えると、優先順位が見えます。
優先順位が見えると、心が落ち着きます。

本日の一言

修繕は「工事の正解」ではなく、「目的の整理」で迷いが減る。


次回は、管理会社との付き合い方です。
任せすぎず、抱え込みすぎず。
“ちょうどいい関係”を整える話をしていきます。