【お金をかける順番、どう決めていますか?】

こんにちは、大家さん応援隊スタッフです。
前回は、支出を検討するときに「なぜ今必要なのか」を確認することが大切だとお伝えしました。
賃貸経営では、使える資金に限りがあります。
では、必要な支出がいくつも重なった場合、どこからお金を使えばよいのでしょうか。
今回は、限られた資金をどのように配分するかについて考えてみます。
今日のポイント
・預金残高と使える資金を分けて考える
・安全性と収益への影響から優先順位を決める
・支出したあとの手元資金も確認する
■預金残高が、そのまま使えるお金ではない
例えば、賃貸経営用の預金が150万円あったとします。
ただし、この150万円をすべて使ってよいわけではありません。
今後の税金やローン返済、予定している修繕費などを考える必要があります。
仮に、これらに備えて100万円を残すと決めた場合、今回の支出に充てられるのは50万円です。
もちろん、残す金額は物件の規模や経営状況によって異なります。
大切なのは、「預金がいくらあるか」ではなく「今いくら使えるか」を明確にすることです。
■3つの支出が重なったら?
ここで、具体的な例を考えてみましょう。
ある大家さんのところに、次の3つの見積もりが届きました。
・共用階段の手すり補修 10万円
・空室の設備更新 25万円
・エントランスの美観改善 40万円
※金額は説明用の仮定です
使える資金は50万円です。
全部実施すると75万円。予算を25万円超えてしまいます。
では、何から始めるべきでしょうか。
まず、手すりに安全上の問題があるなら、補修を優先します。
次に空室の設備更新です。
設備が古いという理由だけで交換するのではなく、募集状況や入居希望者の反応を確認します。
更新によって入居促進が期待できると判断できれば、実施を検討します。
仮に手すり補修10万円と設備更新25万円を実施すれば、支出は35万円。
使える資金は15万円残ります。
エントランスの美観改善は、緊急性が低ければ次の予算で検討できます。
■安い順番で決めるわけではない
ここで注意したいことがあります。
支出の優先順位は、金額の安い順番とは限りません。
例えば、少額でも効果が期待できない工事なら、実施する意味は小さくなります。
反対に、まとまった費用が必要でも、安全確保や重大な損害の防止につながる工事なら、優先して対応する必要があります。
判断するときは、
・先送りした場合のリスク
・支出によって期待できる効果
・実施後に残る資金
この3つを確認します。
■お金を残すことも経営判断
使える予算が50万円だからといって、50万円すべてを使い切る必要はありません。
予定していなかった退去や設備故障が発生することもあります。
必要な支出を実施しながら、次の支出に備える。
そのためには、実施する工事だけでなく、見送った工事についても理由と再検討する時期を残しておくことが大切です。
前回は「なぜ今必要なのか」を考えました。
今回は、そこにもう一つ加えます。
「実施したあと、いくら残るのか」
この確認が、資金配分を判断するうえで欠かせません。
今日のひと言
お金をかける順番は、金額の大小ではなく、必要性・効果・残る資金の3つで決める。