四ツ谷大家学園 講師 油井  正光

 

《人生、実験場》
歳を重ねることは、自分の変化と社会の変化が擦れあって熱を帯びてくる。非常に味わい深く、面白い。周りの人にとってはいい迷惑かも知れないが、それもまた生き方の実験かもしれない。

現役で働いていたころは、前に進むこと、逃げずに立ち向かうことを是としていた。今は、自分の好奇心に従って動くようにしている。だから時には退却もあっさりとする。心の変化と体の変化を感じとることが何より楽しい。但し、会社や社会のルールを逸脱しないことは言うまでもない。

私は毎朝血圧を測っている。平常値付近を毎日行ったり来たりする。ところがある朝、突然血圧が高くなることがある。こんな日は、いつもと同じように一日を過ごしていても、必ず心をざわつかせる出来事が発生する。体は未来に起きることを敏感に感じ取っているのだ。これに気が付いたのは数年前である。
また、私の場合、耳鳴りがするときは数日後に地震が起きる確率が極めて高い。

人から見ればそんなことある訳ないと一蹴されそうだが、私は実験と思って楽しん(不謹慎ですが)でいる。

こうしてパソコンに向かっていると、胸の辺りが圧迫され動悸がする。やはり電磁波の影響かも知れない。飛行機と新幹線では飛行機の方が疲れ方はひどい。体がスピードについていけないのかもしれない。

献血は世のため人のために是非やってもらいたい。私は全血がほとんどであった。看護師さんに勧められて成分献血を行った時、口の中がミント系の味になった。血液を体内に戻す時に何か入れていますかと質問をすると、薬剤を入れているとのこと。今までそれを感じた人はいませんといわれた。何事も実験をして体験してみないとわからない。

最近運動をしていないことから、次第に体力が落ち歩くスピードも遅くなった。あるテレビ番組で、歩くスピードが遅くなると死期が近くなるようなことを言っていた。そろそろ終支度を始めるときかもしれない。

その第一弾は断捨離。物だけでなく「者」もまた少なくして身軽になって、残された時間を生きたい。その実験がいよいよ始まります。